変形性関節症に対するご自宅でのリハビリに:毎日コツコツ簡単な運動を続けること(西宮、ポップスタイル)
2022/03/24
前回は変形性関節症とくに膝関節、股関節の場合の筋トレを紹介させていただきました。今回はそれにプラス、ぜひ実施してほしい運動が ジグリング(貧乏ゆすり様運動)です。
小刻みに関節を動かす運動は、関節軟骨に栄養を補給して関節軟骨の状態をよくするという報告が多くあるからです。それ以前に私の考えるジグリングは関節の周りの袋に多く存在するセンサー(関節受容器)を刺激する意味で以前から用いていました。円滑な運動には正しい感覚が大切だと以前のブログでもお話しましたが、痛みのない小刻みな関節運動はこれらのセンサーを刺激し、施行後は可動域が拡大し、円滑な運動が行われることが多いことを経験していました。
ジグリングは、カナダの整形外科医・ソルター博士が考案した、CPM(Continuous Passive Motion=持続的他動運動)という自動で関節を動かす医療機器から始まったと言われています。病院で膝の手術のあとベッド上で術直後から使用されています。ソルター医師は「呼吸をすることで24時間休むことなく働き続ける肋椎関節と胸肋関節(胸郭を構成する関節)には生涯、関節症が起こらない」ことに着目して開発されたようです。また驚くべきことはこのCPMを使って、ウサギの欠損した膝の関節軟骨が再生したと報告していることです(J Bone Joint Surg Am 1980; 62: 1232-1251)。
我々の自宅にはCPMのような機器はありませんから、ご自宅で気軽にできる運動として、「貧乏ゆすり様運動」などで、調子の悪い関節を小刻みに動かすようにすることで、同様の効果が報告されています。
整形外科の先生方の報告によると、時間の目安は、1日合計で2時間以上、毎日続けることが大事とのこと。一気に2時間しなくても一日の合計で構いません。もちろんすぐに効果が出ることはありませんが、1年間はクセになるぐらい続けると良いようです。痛みが軽くなり、関節の動きがよくなるという効果に期待しましょう。副作用も報告されていませんのでご自宅で行う効果的なリハビリとしては適しています。病院の先生にも相談されてから始めると安心です。
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