筋肉を鍛えるということ(その2)

人類は近年、急速な文明の発展を遂げ、100年前と比較できないほど、便利になりました。最近でいうと、出かけなくても何でもオンラインで購入できたり、通勤しなくても仕事ができる(在宅勤務)などは、そのよい例ですよね。私自身ほとんどスマホから何でも購入してしまっています。しかし生活が便利になるということは、一方で筋肉の衰えを促進していることになります。この変化は単に「運動時の力が弱くなる」だけで済まないところが問題なのです。生活習慣病の増加、高齢者のロコモティブ・シンドローム、子どもの体力低下などにほぼ直接関係してくるからです。

筋肉は運動(心臓の鼓動や呼吸も含めて)のために力を発揮するだけでなく、「体温維持」に欠かせない熱を産生するという重要な役割があります。体温は大体37℃程度なので、ほとんどの場合、気温のほうが低いので、体温を保つためには自分自身でエネルギーを熱源に変えなくてはなりません。その際、糖質や脂質を燃やして熱に変えますが、その一番の主役は筋肉が担っていて、全体の6割に及びます。残りは肝臓や腎臓、そして褐色脂肪が担っているとされています。ですから、筋肉が衰えて機能低下を起こすと、糖質や脂質は体内に蓄積され、メタボリックシンドロームや糖尿病など生活習慣病のリスクが高くなるというわけです。昔と違って、栄養価の高い食事がとれるようになった現代では、生活の中でそれを消費できる場面が減っています。しっかり効率よく筋肉を増やし、エネルギーをしっかり消費できるようにするには、生活パターンの工夫やプラスアルファの行動を実行することが大切になってくるということです。

次回は「筋肉を鍛えるということ(その3)」でもう少し筋肉のお話しをしたいと思います。